以前この単語は何かの取っ手の部分を指すだけのものでしたが、いつの間にか、政府首脳の談話やマスコミ及びスローガンなどによく用いられるようになり、その意味も取っ手が転じて力を入れる箇所、足がかり、手がかり、突破口などの意味へと変わって行きました。
例えば、「以……为抓手(○○を手がかりに)」、「把……作为……的抓手(○○を○○の突破口として)」、「……是……的重要抓手(○○は○○の重要な手がかりだ)」のような構文がよく見られます。
以上の意味以外にも、時として、活動の重点、ルート、切り口、措置などを意味したり、時には、方法、きっかけ、手段、頼りなどの意味もあります。
さて、実はこの「抓手」は意味が明確に定義されていないため、まだ『現代漢語詞典』などの権威的辞書には収録されていません。現時点で「抓手」は官制文章でしか使われておらず、その運命はこれから決まっていくことになりそうです。
使い方
[例文]以企业文化为抓手培养质量意识。
[参考訳]企業文化を突破口として社員のクオリティ意識を培う。
[例文]进校园成为冰雪运动普及的抓手。
[参考例]学校で取り上げられたことはウィンタースポーツ普及のきっかけになった。