蛇を画いて足を添える
Submitted by whenis on 水, 08/05/2009 - 19:31古代、楚の国のある貴族が、先祖を祭ったあとの礼として手伝いにきてくれた食客たちに、一壷の酒を贈った。そこで食客たちで、「みんなで分けて飲んでは足りないので、一人が飲めば、まだ余るというもの。そこで、みんなで地面の蛇を描き、最初に描き終わったやつがこの酒を全部飲むということにしよう」と話が決まった。
やがて、一人が最初に蛇を描き終えた。そこで彼は酒を飲もうと酒壷を手にしたが、自分が一番早く描き終わったことを自慢したく、「見ろよ、私にはまた蛇に足を添える余裕があるぞ」と言って、蛇に足を画く加えた。
と、彼が書く加え終わらないうちに、もう一人が蛇を描き終え、彼の手から酒壷を奪い取り、「もともと蛇には足がない、そうして余計なことをした!」と言って一気に酒を飲み干した。蛇に足を書き加えた食客は、自分が飲むべき酒をなくしたのである。
この寓話は、何をしようにしても、具体的な要求と明確な目標を持ち、しっかりした意志でそれを求め、完成させるべきであり、勝利に酔うばかりでは、必ず失敗を招いてしまうと人々に教えている。