歌をテキストに! ~ 中国語歌謡曲
皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。
私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。
前項では「さまよえる中級」と称される中級立ち止まり現象を打破するためのテキスト多様化策として中国映画・ドラマの活用法について考えてみました。
本項では、映画ドラマよりももっと手軽に利用できる「歌」を利用した学習方法について考えてみたいと思います。
「ラクラク」歌テキスト
歌を外国語学習に利用する方法は特に目新しいものではなく、かなり昔から広く利用されています。
中国語の歌を利用した中国語テキストも市販されている他、中華圏インターネットでは簡単にPOPSのMP3ファイルが手に入るということで、中国語の歌を中国語学習テキストとして利用する方法を紹介しているWEBサイトも少なくありません。
中国語の歌を学習に利用する利点についてはそれらサイトでも指摘されていますが、何といっても「楽」なこと。歌はもともと娯楽ですから、たとえお勉強の材料であったとしても、「苦」になることはないでしょう。
また、歌は繰り返し聴くものですから、通常のテキストでは何かとおろそかになりがちな復習も自然に行うことができます。何度も聴いていれば歌詞だって知らず知らずのうちに覚えてしまいます。
言わば、最も気楽なリスニング教材・音読教材であるとも言える「歌テキスト」。これを利用しない手はないというものです。
「ラクラク」だけど欠点も
しかしながら、あまり言及されることはありませんが、テキストとしての「歌」には欠点もあります。
最も致命的なのが声調の崩れ。ご存知の通り中国語は一字一字固有の抑揚(声調)を有しています。一方で曲にもそれ固有の抑揚があるので、両者が衝突した場合、往々にして声調に変化が生まれ、本来の音調から外れてしまうのです。
また、歌詞は元を質せば詩です。詩は修辞性を重視するので、標準的な文法法則から外れた表現を取る場合もあります。
中級中期レベルに到達すれば声調や文法のブレは十分吸収できるでしょうが、初級を終了したばかりのレベルでは混乱することになるかもしれません。
これらの点に注意すれば、中国語の歌はすばらしい学習テキストとなります。ぜひ利用してみてください。