日本における漢字

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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日本語における漢字は、表音文字である“かな”(平仮名、片仮名)と並んで日本語を表記するための主要な文字となっている。古くは仮名にたいして真名(まな、真字とも)と呼ばれた。漢語に限らず、和語までも漢字で表記する点で他の漢字文化圏の国家とは異なる特徴を持っている。現在、文部科学省の漢字制限(当用漢字、常用漢字、教育漢字)を受けており、その字体も簡略化された新字体を使っている。
目次 [表示]
1 日本語の文字
2 読み
2.1 音読み
2.2 音読みと中国語
2.3 訓読み
2.4 国訓
2.5 読みの混用
3 ふりがな
4 国字
5 新字体?漢字制限
6 漢字の研究
7 日本語の表記
8 筆順
9 関連記事
10 関連書

日本語の文字
日本語における文字の使用は、5世紀から6世紀ごろの漢字の輸入とともに始まり、漢字を日本語の音を表記するために利用した万葉仮名が作られた。やがて、漢字の草体を元に平安時代初期に平仮名が、漢字の一部を元に片仮名がつくられたとされる。

読み
日本においては、ひとつの漢字には多くの異なる発音があることが多い。また、ある発音を持つ漢字が多数あることも珍しくない。
読み方は「音読み」と「訓読み」の2種類に大別される。

音読み
音読みは、中国語起源の読み方であり、呉音?漢音?唐音?慣用音がある。
呉音は、5-6世紀頃に伝わった漢字音である。通説では、中国の六朝時代南部の呉地方から直接あるいは朝鮮半島を経由して日本に伝わったとされるが、これを実証できる証拠はなく、実際には、仏典などにもとづく漢音以前の伝統的な読み方が、時代?地域などを考慮されず、まとめて「呉音」とされてきた経緯がある。漢音は、奈良時代から平安時代にかけて盛んに送られた遣唐使(主な渡航先は西北部の長安)や留学僧が、唐の首都の長安で学んだ読み方を輸入した。更に鎌倉時代から室町時代にかけて、禅僧の留学や関連書の伝来、民間貿易により「唐音」と呼ばれる読み方が伝わった。このうち最も体系的なのは漢音で『広韻』や『集韻』と対応関係が見られる。慣用音は間違って定着したと分かったものなどを大正時代以降こう呼んでいる。

音読みと中国語
日本漢字音の特徴は、中国語ですべて1音節であるものが2音節化されるものが多いことである。また語末の閉鎖音[k][p][t](入声)は次に来る語の語頭が破裂音や摩擦音である場合を除いて母音挿入され「ク?キ?フ?ツ?チ」となった。このうち[p]に母音挿入した「フ」は日本語のハ行転呼現象と相まって「ツ」や「ウ」に変化している。語末の軟口蓋鼻音[?]は母音化され「ウ?イ」となった(唐音では「ン」)。 また古代中国語には清音(無声音)?濁音(有声音)の対立とともに有気音?無気音の対立があったが、日本語にはこの対立がないため字音に反映されていない。また声調が保持されておらず、このため同音異義語が多くなっている。

訓読み
訓読みは、個々の漢字が表す意味をすでに存在していた日本語と関連づけることであり、日本語の表記にも用いた。この際の漢字の読み方が、現在の訓読みの起源となっている。訓読みは日本だけで行われているのではなく中国語の方言語彙を漢字の意味と結びつけて読んだり、朝鮮語で訓読みした例もあるが、一般的なものではない。
「訓」とは、中国においては難解な語を分かりやすい語で説明したり、古語を現代語で置き換えたり、方言を共通語で説明するものであるが、日本では外国語であるため日本語に翻訳することを意味する。外国語であるため日本語の語彙と一対一対応するべくもなく、一つの漢字に多くの字訓が作られたが、やがて漢文を訓読で素読する習慣と相まって、日本語の一語では説明できない微妙な意味合いは切り捨て、一つの漢字にできるだけ一つの訳語をつけるという一字一訓に固定化するようになっていった。これによって日本では漢字に訓読みが生まれ、和漢混淆文を成立させるなど、漢字によって日本語を表記する技術を発展させていった。

国訓
蛸を「たこ」、椿を「つばき」、沖を「おき」と読むが、中国語では全く違った意味であり、日本だけで通じる訓読みを国訓という。動植物、特に魚の名前(「鮭」=本来は「ふぐ」、「鮎」=本来は「なまず」など)には国訓が多い。

読みの混用
上記のように日本語では漢字の読みが複数あるが、さらに複雑なことに違った種類の読みが混用されることがある。音読みだけが使われるだけでも呉音と漢音が交えて使われることも多い。また、音読みと訓読みが混用されることがあり、音読み+訓読みであるものを重箱読み、訓読み+音読みであるものを湯桶読みという。
場合によっては、漢字のみからなるある特定の語に2通りの読み方がある場合がある。例えば「仮名」という語には、仮の名前を意味する「カメイ」という読みと、ひらがなとかたかなを総称する文字の分類語である「カナ」という読みとがある。

ふりがな
日本語はかなと漢字を多用する言語であり、(場面によっては他にアルファベットなども用いられる)かなは基本的に表音文字、漢字は表意文字である。そこで、漢字の発音がかならずしもわかりやすくない場合などに、漢字の発音をかなによって併記することがしばしば行われる。これを「読みがな」「ふりがな」「ルビ」などと呼び、子供や外国人を読者として想定している出版物などに対し、漢字にルビが付けられる(片仮名にも平仮名でルビが振られることがある)。また、個人を扱う公式の書類の多くは、氏名と読みがなを併記する。
英語にも振り仮名に近いものは存在する。特に年少者向けの書籍中で、動物の学名などラテン語やギリシア語に起源を持つ日常使用になじみの薄い名称には、例えば「Tyrannosaurus (tie-RAN-oh-saw-russ)」(ティラノサウルス)のように音節ごとに基礎的な英単語もしくは年少の英語話者にも発音の類推が容易な擬似単語をもって発音を表すことがしばしばある。(発音表記中の大文字は主たるアクセントの存在する音節を表す。)ただしあくまでも便宜的な表記であり、また非日常的な単語の発音のため、筆者によって記法は必ずしも一定していない。例えばティラノサウルスの例では「tye-RAN-oh-SAWR-us」という表記もある。
戦前においては、新聞、書籍等の、通常の成人日本語話者を読者として想定している出版物でもふりがなが振られている場合が多かった。現在の新聞の「ら致」表記に代表されるような交ぜ書きに対して、ふりがなをふって漢字表記を行うべきとする意見もある。(後述の漢字制限の項も参照)

国字
日本で作られた漢字を国字という。国字には峠(とうげ)?畑(はたけ)?辻(つじ)などが挙げられる。主として音読みがないのが特徴である。ただし働(ドウ)のように音読みを持つ少数の例外もある。また中国語に取り入れられた「逆輸出国字」も少数ながら存在する(働もその例)。

新字体?漢字制限
幕末から日本語の文字の改革について議論があり、漢字の廃止や制限などが議論されていた。GHQの占領下昭和21年(1946年)、占領方針として漢字の廃止が政府決定され、廃止までの当面使用する漢字である当用漢字と当用漢字表が告示されて以降、筆画が簡略化された1850字の新字体が使われていた。また当用漢字に準拠し筆順を便宜上統一した881字の教育漢字が制定され教育されていた。現在は廃止という前提はなくなり、制限ではない1945字が常用漢字として制定されている。そのうち、教育漢字は1006字になっている。(国語国字問題)

漢字の研究
日本最古の漢字字典は平安時代初期、空海が編纂したという『篆隷万象名義』であると言われる。次に昌住によって『新撰字鏡』といった漢和辞典が編まれた。院政期には『類聚名義抄』が作られている。これらは漢字を字形によって分類した字書『玉篇』の影響を受けているという。室町時代には『倭玉篇』(和玉篇)という漢和辞典が編まれ、室町?江戸を通じて流行し、「倭玉篇」が漢和辞典を指す代名詞であったという。 
一方、『爾雅』の影響を受け、漢字を意味別に分類したものには、平安時代中期、源順によって編纂された『和名類聚抄』がある。
また、漢字の字音を研究?分類した韻書として、南北朝時代の『聚分韻略』がある。

日本語の表記
日本語の一般的な表記法は漢字かな交じり文であり、漢字とひらがな(昔の法令などではカタカナ)を交えて表記する。漢字は実質的な意味を表す語に使われ、ひらがなは主に活用語尾や助詞?助動詞に使われる。朝鮮語などでは漢字が漢語にしか使われないのに対し、日本語では和語にも使われ、外来語を除いてほとんどの語に使うことができる。煙草(タバコ)や合羽(カッパ)など古くに入った外来語には、本来の語源に漢字がないにもかかわらず当て字で漢字が使われるものがある。

筆順
筆画を並べていく順番を筆順という。筆順は楷書、行書、草書など書体により異なっており、また同じ書体であっても何通りかの流派があり、統一されたものではなかった。現在でも日本と中国では標準的な筆順が異なっている。昭和33年(1958年)、『筆順指導の手びき』が文部省から出されて以降、学校教育でこれを絶対に正しいものとして教えている傾向がある。これは元々単なる政府の内部文書だったといわれ、その問題点は行書の筆順が楷書に使われている点などが挙げられている。 また、縦書きと横書きで横書きへと変化したが筆順は縦書き用ものであり矛盾が生じている。

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