中国の民間物語-女媧が人間を造る物語
皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。
私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。
スポンサー
Submitted by whenis on 星期日, 07/12/2009 - 12:59
古代ギリシャの伝説では、プロメテウスが人類を造ったという。古代エジプトの伝説では、人類は神に呼ばれて生まれたとある。が、ユダヤ神話では、人類を造ったのはヤーウェであると伝えられている。では中国の古代神話のなかで人間はどのように生まれたのか?それは“女媧”という人間の体と龍の尾を持ったの女神の功である。
伝説によると大英雄の盤古が天地を開闢して以来、女媧は天と地の間を旅してまわったという。当時は、地上にはすでに山や川、草木や鳥、獣、虫と魚などがいたが、やはり人間がいないため活気がなかった。ある日、女媧が荒れ果てた大地を歩いていると、ふと強い孤独感をおぼえた。そこで彼女はこの世にもうすこし活気のあるものを増やそうと考えた。
女媧は大地を奔り、樹木や草花を愛したが、それより彼女を惹いたのは生気にあふれた鳥、獣、虫、魚などであった。しかしそれらを見つめ、盤古の創造は不完全であり、その動物たちの知力も高くないことを感じた彼女は、いまあるいかなる生き物よりももっと優れた命を造ろうと考えたのだ。
女媧は黄河に沿って奔り、川面に映った自分の美しい姿を見て、こらえきれない喜びをおぼえた。そこで彼女は川床の柔らかな泥で自分の姿に基づき泥人形を造り始めた。女媧は利口な上に器用なので、ほどなくたくさんの泥人形をつくり上げていた。この人形たちはほとんど彼女と同じ姿をしているが、ただ竜の尾の代わりに、両手に習って両足を付け加えた。そして人形たちに息を吹きかけて活力を注いだところ、これら小さな人形たちは“命”をもつようになり、まっすぐ立って歩き、言葉を話し、賢いものとなった。女媧は彼らを“人”と名付けた。つまり人間である。そのなかの一部に女媧に陽性の気を注ぎ込み、それは自然界で争いを好む雄性の要素であり、その“人”たちは男となり、残った“人”たちに女媧は雌性の気を注ぎこんだ。それは自然界では柔順である陰性の要素であり、その“人”たちは女となったのである。そしてこれら男と女たちは女媧を囲んで踊り、歓呼して、大地に生気を添えた。
また、女媧はこの人間を大地いっぱいにしようと考えたが、すでに疲れていた。そこで彼女はある早道を思いついた。女媧は一本のわら縄を河底の泥につけ込んで、縄の先が完全に泥に包まれるまでまわした。そして縄を上げて地上に振ると、所どころに落ちた泥は一人一人の人間となった。こうした女媧は大地にあまね行き渡るほどの人を造ったのである。
大地に人類ができると、女媧の仕事は終わったように見えた。しかし彼女には新たな悩みがあった。どうすれば人間を生存させ続けられるのか?人間は所詮いつかは死んでしまう。もし死んだあとにまた新たに作るとなれば、手間がかかるので、女媧は男と女を見繕って、子孫を繁殖して育てる責任を人類自身に任せたのだ。こうやって人類は長く繁栄し続け、毎日増え続けているという。
スポンサー